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おポエム申し上げます

凡人の人生

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大きな挫折やエピック・ドラマチックな出来事を体験してこなかったコンプレックスがある。結構なことだし、ないにこしたことはないと言う向きもあるだろうけど。
それなので、中学・高校の記憶が薄いということが数少ない非凡エピソードだった。自分にとっては。
いじめられたこともなく、部活の軋轢もなく、結婚式に呼んでもらったり帰省したときごはん食べにいく友達もいるし、とにかく数学が苦手だったのと、たまにさぼった以外はフラットな気持ちで通っていた。
当時、両親の関係は冷えこんでいたものの(現在は修復済み)、父親が早く出て遅く帰る人だったのであまり実害もなく。
なので、その頃のことをほとんど覚えていないのは、学校という空間に違和感を持っていたせいなのかな、と思っていた。大人びた性格だったから、周りより早く成長してしまっていて、幼い周囲と合わなかったからでは? という仮説は自尊心をくすぐったし、ちょっと只者ではない感、あるんじゃない? という気持ちもあった。
自分が好きな相手が似たようなことを言っていると、やっぱり類友っていうのはあるんだな~みたいなことを考えていた。
ただ、最近そういう話になったとき、場にいた人のほとんどが「そういえばあんまり覚えていないね」ということを言っていたのだった。よく覚えているっていう人も、話を聞いてみたら、私と同じくらいの解像度だったりして。
なんだ、結構ふつうのことなんだな、というところで決着がついた。
よく考えるとその頃の私は言うほど大人びた性格でもないし、ていうか、加齢に伴う忘却では? という気づきを得たときは、かなりショックだった。これは会社で気がついたんですが、その後まったく仕事が手につかなくて無駄にトイレへ行った。
感性がやわらかい/自己が確立していないときに思いこみを捨てると、自分の平凡さに失望してしまう可能性が高かったので、気づきが最近でよかったなと今は思っている。果たして本当に自己は確立したのか謎ですが……
自分は非凡だという思いこみを一個一個はがしながら、これからも生きていくんだな~と思った。